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2010/09/25

Sの博士論文・学位審査

こちらの記事(フランスの大学院制度)でもちらっと書きましたが、 同じ研究室に所属している博士課程の学生さん、Sの学位審査が22日(水)に行われました。

彼は中国人なのですが、中国の大学を卒業後に渡仏し、フランス語の語学学校、パリの大学を経て、現在の大学院に至っています。

フランス歴は確か7、8年でフランス語もペラペラ。
とはいっても母国語ではないフランス語で分厚い学位論文を執筆し、学位審査に挑んだのは大変なことだったと思います。

(ただ彼曰く、サイエンスの教育はフランスで受けているので、母国語でサイエンスについて語るのは逆に難しいのだそう。だから将来は中国で戻って教壇に立ちたいのだけれど、中国人でありながら、サイエンスに関する中国語を学び直す必要があるのだとか。)

私は日本の大学院を出ていて、学位論文は英語で書いて日本語で学位審査でしたが、フランスでは通常、フランス語で学位論文&審査だそうです。外国人であれば英語でも可とのことでしたが。

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学位審査当日は現在の研究室メンバーだけでなく、彼の友人や現在は研究室を去ってしまった同僚たちも集まっていました。

最前列に座ったのは審査委員5名+指導教員1名。(私の時は審査委員(主査&副査)は3名でしたが。)

40分程のプレゼンテーションの後、各審査委員からの質疑応答が始まりました。

正直、フランス語だったので議論の詳細を理解することは今の私には不可能でしたが…
外国人でありながら、堂々とプレゼンし、厳しい質問にも動じずに受け答えしているSの姿を見て、すごいなぁの一言です。

約3時間!の迫熱した議論の末、審査委員以外は部屋を出され、外で審査結果を待ちます。(これは日本と同じでした)

十数分ほど経ってから皆、部屋に呼び戻され、そこで主査の先生が無事に学位審査に通ったこと、そして博士号 (Ph.D.)が取得できたことをSに言い渡すと会場には拍手が沸き起こりました。

感動を抑えきれずに涙をこらえながら、審査委員や先生方に挨拶をするSの姿を見て、こちらまで涙が出てきそうに…。

その後は審査委員の先生も含め、部屋の外でケーキやチーズ、シャンパンを囲んでパーティーが開かれました。(これは日本にはなかったな。)

とにかく、Sが無事に学位審査を終えることが出来て良かった!
この日の夜は皆でカラオケ付レストランに行きましたが、その続きはまた今度。

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