2012/01/03

初回レセピセ~滞在許可証の受理まで。

こちらの記事(滞在許可証の申請)で滞在許可証(Titres de séjour または Carte de séjour)の申請手続きについてまとめましたが、その後の経緯についても記録しておきたいと思います。

もう一年以上も前のことなので、だいぶ記憶が薄れていますが…。

私はかなり順調なケース!!!

学会、一時帰国、旅行等々…で海外に行きたいのに滞在許可証が出ないために断念している方も周りに沢山いらっしゃいました。(ビジネスの場合は融通がきくようですが。)

フランスは何でこうも事務仕事が遅いのでしょうか…。

私の大まかな流れは以下の通りです。
  • 雇用元オフィスを通して滞在許可証の申請 (2010年7月)
  • 仮滞在許可証(レセピセ、récépiss)の受理 (2010年9月)
  • 健康診断 (2010年11月)
  • 滞在許可証の受理 (2010年11月)

それでは更に詳しく!

  • 2010年7月7日(水)
    • 雇用元オフィスへ、滞在許可証の申請をしに行く。
    • 提出書類
      • パスポート
      • 証明写真 3枚
      • 出生証明書(日本の戸籍謄本を在仏日本大使館ででフランス語翻訳してもらった。9 Euro)
      • 居住証明書(アパート入居時にもらった)
      • プロトコールダキュイ(コンベンションダキュイともいう)
    • 詳細は過去記事を参照して下さい。 

  • 2010年9月13日(月)
    • パリ4区シテ島 (Cité)にあるパリ警視庁(Préfecture de Police)へ午前9時~12時の間に行くよう雇用元より指示される。
    • パリ警視庁内の 「Dépôt groupé」 (7e bureau, Escalier F)というカテゴリーへ向かう。 
    • どのくらい待ったかな?多分30分くらい。その場で仮滞在許可証(レセピセ)をゲット!A4の紙切れです。
    • 日本で発行してもらった3カ月有効の長期研究者ビザの期限は2010年9月26日だったのでそれ以前にレセピセがもらえたことになります。
    • レセピセの期限は2010年11月19日。
    • “初回”レセピセではフランスへの再入国が出来ないと聞きました。なので、滞在許可証が出るまではフランス国外脱出は我慢、我慢…。

  • 2010年10月26日(火)
    • 雇用元オフィスより電子メール。OFIIへ指定の日時に健康診断を受けに行くよう指示される。 

  • 2010年11月4日(木)
    • OFII (Direction Territoriale de Paris - 48, rue de la Roquette, 75011, Paris)。バスティーユの近く。
    • 必要書類
      • la présente convocation(OFIIから届いたconvocation)
      • son passeport (パスポート)
      • son carnet de vaccination (ワクチン手帳はもっていなかったので、母子手帳のコピーを日本から送ってもらいました。これはなくても大丈夫な気はする。ただ、問診の時にワクチンの有無を聞かれます。)
      •  ses radiologies pulmonaires récentes(肺のX線写真?そんなのないよ、ってことでもっていきませんでしたが問題ありませんでした。)
      • ses comptes rendus d'hospitalisation(入院記録?これもなしでOKでした。)
      • ses lunettes de vue(メガネ)
      • son carnet de maternite(母子手帳)
      • また、convocationには記載されていませんでしたが、レセピセも持っていきました。(レセピセと引き換えに滞在許可証をもらったので必須だと思います。)
      • そして、55ユーロ分のtimbres mobiles(切手)。私は近くのTabac屋で買いましたが、場所によっては「55ユーロ分もないよ!」ってところもあるので事前に用意しておいた方がベター。
    • 私のランデブーは午前9時でした。
    • 胸部レントゲン写真を撮ったり(なぜかこの写真をお土産にくれます。)、身長・体重を測ったり、問診を受けたり…簡単な健康診断です。
    • レントゲン装置が壊れていて結構待たされ、午前中いっぱいかかってしまったように記憶しています。
    • Certificat de Controle Medical(健康診断の証明)を受取り、その場で滞在許可証をゲット!
    • でも健康診断時にもらえないというケースも多々聞くので…当てにしない方が良いです。

Bonne Année 2012 !

ブランデンブルグ門, Berlin, 2012
あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い致します。

June-ko, 2012

2011/12/03

パリの日本食屋あるある

フランス人はあまり外食をしません。
日本では学生の頃から親睦の場といえば飲み屋やレストランですが、フランス人はホームパーティーを開くのが主流。

なのでフレンチや日本食レストランへは日本人の友人と行くことが多いですが、たまに研究室の学生さん(フランス人)達が食事に誘ってくれることもあります。

彼らは学生さん。
行くお店もカジュアルな安いお店が多いのですが、よく連れていってくれるレストランの中に”日本食レストラン”も含まれます。

パリで日本人が経営していて、そして、日本人が納得できる味のレストランに行く、となるとそれなりの値段になってしまうので…フランス人の若者の間では日本人ではないアジア人が運営している”日本料理屋”が主流なようです。

これらの”エセ”日本料理屋には共通点があります…。そして、フランス人はその味に満足しているよう。

そこで「パリの日本食屋あるある」を以下にまとめてみたいと思います。

【お店編】
やたらとムーディーな店構え。
(紫のネオンがついている率高し)

おしぼりがいい匂い
(飛行機の中でもらうやつみたいな)

お店のマークが「ゆ」だった…。
(これは職場近くにあるレストランでだけの話ですが。「ゆ」の字がまさに日本の銭湯でみる字体の「ゆ」。日本っぽいと思って使ったんでしょうけど、メニューやら店内の至るところにこのロゴが付いてます。)

【お寿司編】
ネタはサーモンとマグロだけ
(お寿司専門店に行くともう少しネタは増えるけれど、時にヌテラ巻き等、日本ではありえないネタも。ラボの学生さんはマグロが嫌いなのでアボカドと交換してもらってる。もったいない…)

醤油が甘い
(日本人が普通に使う醤油と甘い醤油の2本置いてある。甘い醤油がフランス人には人気…。)

シャリに酢が効いていない
(お寿司はお酢で作るって言ったらフランス人はビックリしていた)

ジャポニカ米を使っていればマシ

セットメニューを頼むと味噌汁・サラダが付くが同時には出てこない。
(「味噌汁=スープ」なので食事の前に出てくる。サラダも前菜として出てくる。最後にお寿司にありつける。)

味噌汁の具は薄くスライスしたマッシュルーム。そしてダシの味がしない。薄い…。
(この味噌汁を飲んで「やっぱり日本のスープは美味しいね」とフランス人に言われて少し悲しくなりました。)

味噌汁はレンゲまたはスプーン付

サラダはキャベツの千切りを甘酢で和えたもの
(意外と私は好き。)

【焼き鳥編】
チーズの牛肉巻きが人気(もはや焼き”鳥”ではないです。)
フランス人の友達に「日本料理で一番好きなのはチーズの串焼き」と言われました。「私、そんなもの食べたことありません。」って当時は思ってた。

かなり人気なようで「チーズ巻き5本セット」というメニューを見かけたこともある。

焼き鳥の味は全部同じでつくねにかける甘いタレ。

と思いつくところ挙げるとざっとこんなところです。

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カジュアルなフレンチレストランに行ったとしてもワインを皆で一本頼んでってなると、(グループで行ったとしても)一人60ユーロくらいしてしまうけれど、こういう”エセ”日本食レストランだと10~20ユーロほど。

パリにあるレストランの中では安い方なので、フランスの学生さんたちには人気があるのでしょう。

でも店員さんの対応があまりよくなかったり(日本人でもフランス生活が長いのか態度が悪い人は沢山見かけますが…)、あとは本当の日本の味じゃないのに、これが「日本!」と思っているフランス人が多いっていうのはちょっと残念かなぁ。。

でも私、学生さんとこの類のレストランに行きすぎているのか…無性に「チーズの肉巻き」と「キャベツの千切りサラダ」を食べたくなることがあります><

そして、それを食べてちょっとホッとしている自分がいる。。。

危険、危険!!!

2011/11/20

パリの地下鉄

凱旋門からみたラ・デファンス地区
パリの地下鉄(Metro)や鉄道(RER)の構内には階段や段差が至る所にあるのですが、エレベータやエスカレータが全ての箇所で設置されている訳ではなく、お年寄りや乳母車を押しているお母さん、そして障害者の方にとっては移動が大変なんじゃないかなぁ…と思ってしまいます。
そして、日本と比べ、パリの駅構内は汚いし、暗いし、(時に臭いし…)、そしてスリや物乞いも多いので気持ちの良い場所ではないのですが、ただ微笑ましい光景にも頻繁に会えます。



というのは、「乳母車を押して階段を上ろう(下りよう)としている人のたまたま隣になったら、乳母車の片側をもってあげて階段の昇降を助ける」という暗黙のルールがあるようなのです。

(出生率の高いフランス。日本と比べ妊婦さん、そして乳母車を押している女性が本当に沢山います!)

つい先日なんて、若い男性が結構長めの階段をちょうど上りきったところで、乳母車を押してこれから下りようとしている女性に遭遇。
そうしたら「一緒におりますよ」と乳母車の片側をもって折角上ってきた階段をまた下りていきました。

(困ってるのかな…助けようかな…どうしようかな…)なんて考えることもなく、やる側もやられる側も当たり前のように助けて、助けられています。

こういうフランス人の国民性は見習いたいなぁ、といつも感心しています。

実は私も一度、乳母車を押したお母さんに階段で遭遇。しかも周りに若い男性もいなかったので…(ついに私の番が来た!)ということで同じように助けてあげたことがあります。

実際にやってみると(乗っていた赤ちゃんが大きかったというのもありますが)、結構重たくて、よろよろしてしまいかなり頼りなかったと思いますが…^^;

2011/11/12

The Artist

昨日(11月11日)は、フランスでは「第一次世界大戦休戦記念日」で祝日でした。

Le Forum des Hallsというショッピングモール内にあるUGCシネマで映画をみることに。

みたのは、研究室の学生さんやスタッフから評判の良かったMichel Haznavicius監督の「The Artist」。

第64回カンヌ国際映画祭にも出品され、主役のジャン・デュジャルダンが主演男優賞を受賞したそう。

フランス映画ですが、舞台は1920~30年代のアメリカ。

そしてなんと…白黒のサイレント映画(無声映画)です!

サイレント映画と言えばチャップリンをちょこっとみたことがあるくらい。
なので古い形式ではあるのですが、私にとっては逆にとても新鮮でした。

字幕もほとんどなく(たまに字幕だけの画面があるけれど)、基本的に目、耳から入る情報は音楽と俳優さんの表情や動きだけ。
(因みに字幕は英語がメインで、下に小さくフランス語のサブタイトル付)

普通の映画に比べて俳優さん達の表情や動作が豊かで…(ジャン扮するジョージの笑顔が素敵)
そして、ジョージの"愛犬"がまた名演技をするんです!

大きなどんでん返しがある訳じゃないんですが、ちょっとした演出に思わず吹き出しちゃったり、俳優さんたち(+犬)のひとつひとつの表情、演技に惹きつけられちゃう感じ。
笑えて、ちょっと切なくなって…(結末は伏せておきます。) という感じのとても素敵な映画でした!

そして私にとって嬉しかったことが…、
フランスで映画をみる場合、「音声は英語でフランス語字幕付き」ってパターンが多いですが、内容についていけず、皆が笑うところで笑えないことが多々あります。
でも今回はなんせ無声映画だったので会場のお客さんと笑いを共有できました(笑)

どんな映画か興味ある方はこちらで予告編が見られます。
http://www.youtube.com/watch?v=OK7pfLlsUQM
日本でも上映されるのかな?